旅の記録32 冬の奥琵琶湖

■日程■
2006/2/11-12
■距離■
@12.3km A5.5km
■同行者■
ガイド1 客2
■交通■
JRマキノ駅から車で送迎


 自艇を購入して以来、何かとお世話になっているGranstreamでは、毎年冬に奥琵琶湖のキャンプツーリングを行っています。過去の壮絶なレポートを読むと、自分の技量では足を引っ張りそうな気がして、ずっと指をくわえて眺めていました。
 今回、ツーリングの数日前に天気予報を見ると、晴れて穏やかな日になる模様。これはチャンスと思い、急遽参加することにしました。しかし、後で、この天気予報は全くあてにならないことが明らかになります。
 今回のメンバーは、ガイドの大瀬さんと、参加者3人。私以外はKahunaに乗艇。Javaで冬の奥琵琶湖キャンプツーリングに参加したのは、私が初めてだそうです。

 出発日、マキノの積雪は、深いところでも数十センチぐらい。雲は出ているものの、風はほとんどなく、予報通りの穏やかなお天気でした。雪に覆われた山を眺めながら、のんびりと琵琶湖の奥へと漕ぎ進めて行きました。つづらお崎に近づくと、徐々に自然の雄大な景観が現れてきます。ミニ知床と言っても過言ではないかもしれません。岬を回ったところで、手頃なキャンプ地を見つけて上陸。
 夕食は、小さなネイチャーストーブに炭をおこし、網を載せて、ししゃもやベーコンなどを一口分ずつ焼きました。長い冬のキャンプは、こんなスタイルが一番しっくりくるような気がします。今回、初めて炭を持参したのですが、流木と違って煙がほとんど出ませんし、火力も安定しています。改めて炭の素晴らしさを実感しました。
 夜中になると、雨がぽつぽつと降ってきましたが、焚き火を大きくして、何とかやり過ごしました。10時過ぎにお開きにしてテントに入ると、直後に雨足が強くなってきました。
 翌朝、目覚めて外に出ると、少し雪が降ったようで、舟が白くなっていました。やがてかなり強い風が吹いてきて、撤収を始めたテントが飛ばされそうな勢いでした。風裏になるキャンプ地を選んだつもりだったのですが、回り込んでくる風が予想以上に強く吹いていました。沖の方では、白波が立っています。不安に感じつつも出艇。

 つづらお崎までは、風裏、追い風で順調に航行。岬の西端部では、北風が集中するところを漕ぎ上がる必要がありました。ここでは、今までの経験の中でも最強レベルの風が吹き、押し戻されそうになりながらも、どうにか漕ぎ切りました。参加者のひとりは、安全をみて、湖岸を歩いてカヤックを運んでいました。

 その後、再び雪が降ってきて、吹雪の中のカヤックツーリングという様相になってきました。ようやく、冬の奥琵琶湖らしい雰囲気を満喫。菅浦で上陸したところで、このままマキノに戻るのは危険ということで、今回のツーリングは終了となりました。
 ガイドの大瀬さんには、バスと電車で車を取りに行ってもらい、その間に我々は、国民宿舎で風呂に入り、外の吹雪を眺めながら、レストランで快適な食事をしました。
 今回、Javaでも十分快適に冬のツーリングができることが分かりましたし、かさばる冬の装備を余裕で載せられるのは、メリットでもありました。下半身をしっかり防水性のウェアで固めていれば、冷たい水がかかっても平気です。これでまた、Javaの可能性を広げられたと言えそうです。