「スモールエクセレントショップを探そう」

 スモールエクセレントショップは業種を限定しません。料理屋、食料品店、雑貨屋、民宿、趣味のショップ、何でもOK。もちろん、ただ小さいだけではダメで、3つの条件があります。
 1つ目は、店自体が、店主の生き様や、人生哲学が表現された、独創的作品であること。それが万人に受け入れられるものである必要はなく、10人に1人ぐらいにしか理解されなくてもいいのです。当然、チェーン店や、フランチャイズ経営では、スモールエクセレントショップとは呼べません。
 2つ目は、少数のスタッフによる経営であること。一人または夫婦で切り盛りしている店が理想的です。接客を他人任せにしてしまうのは言語道断。たくさんのアルバイトを雇ってしまうのもダメです。お客との間に、「時間給による労働」などというものが入ってしまうと、意思の疎通が完全に分断されてしまうからです。どうしても必要な場合でも、最小限の1、2名にするべきでしょう。
 3つ目は、行列ができていないこと。混雑した店などというものは、大衆への迎合です。マスメディアによる刷り込みです。瞬間的な狂乱です。スモールエクセレントショップならば、常連客がふらりと立ち寄っても、すぐに対応出来るぐらいの状態を維持していなければなりません。客が多ければ、少人数で運営することが出来なくなり、対応が疎かになってしまうからです。客が多すぎるようなら、減らすための工夫をするべきです。
 スモールエクセレントショップでは、小ささゆえに、お客が不自由な思いをする場合があります。例えば、品揃えが少なかったり、タイミングが悪いときに待たされたり、スペースが狭かったり。でも、そんなことにいちいち怒るようでは、スモールエクセレントショップに行く資格はありません。お店と末永い付き合いをする構えで、客の方も寛容にならないといけません。
 スモールエクセレントショップは、どこに行けば見つかるのでしょう。駅前の繁華街などでは、ほとんど見つけることは不可能です。競争が激しく、移り気な大衆を相手にしているようなところでは、こだわりの経営はできません。駅から少し離れた人通りの少ない路地や、観光地の周辺などがねらい目です。10年前なら、成り立たなかった形態であっても、簡単に情報発信ができるIT時代となった今、大いに可能性が出てきています。ホームページなどで、いかに店の「におい」を伝えるかがポイントとなるでしょう。丹念に情報を集めると、どんな地方にもスモールエクセレントショップは見つかるものです。
 あなたの町のスモールエクセレントショップを、是非教えて下さい。