旅の記録22 島根半島を半分だけ

■日程■
2005/7/16-18
■距離■
@17.2km A26.0km
B11.1km
■同行者■
なし
■交通■
[行き]
バス 恵曇漁港下車
[帰り]
バス 美保関乗車


 前日に思い立って、夜行バスの予約を取り、島根へ。今回、初めて夜行バスを利用しましたが、大きな荷物も安心して載せられますし、寝ている間に遠くまで移動できるのは便利です。松江からは、路線バスで古浦の恵曇港へ行き、河口から出艇しました。
 しばらく漕ぎ進むと、巨大な原発の建物が出現。かなり距離をとって漕いだつもりだったのですが、警備艇が近づいてきて、もっと離れるように警告されてしまいました。
 島根半島は、非常に入り組んだリアス式海岸になっていて、奇岩や洞窟が至る所にあります。左は、潜戸(くけど)の洞門から見た的島。洞門の中は、3つの穴が繋がって、互いに行き来できるようになっていました。

 数ある穴の中でも、多古の七ツ穴は圧巻。今回の旅のハイライトでした。ひんやりした空気と共に、霧まで立ち込めているのは、演出が過ぎているのでは?と思う程でした。真っ暗闇の中に、嘔吐物のような臭いが充満している不気味な穴もありました。ここまでやって来て、中に入るというのは、カヤックならではの冒険です。

 こちらは、世にも奇妙な、かまくら型の蜂巣島。写真では分かりづらいですが、穴の高さは10mぐらいある巨大なものです。こんな形が保たれているのは、奇跡としか言いようがありません。

 ほとんどが自然の海岸と、小さな漁港が続く島根半島ですが、途中、巨大な人工物が現れました。隠岐汽船のターミナルのメテオプラザです。のんびりと七類湾を渡っていると、遠くから爆音と共に、水しぶきを上げて何か近づいて来ます。隠岐航路の大型水中翼船の航路になっていたのでした。こんな狭い海域で暴走行為はやめて欲しいと思いつつ、慌てて全力で湾を渡り切りました。

 この日は、諸喰の小さな漁村で、キャンプ。地元の人に許可を求めると、二つ返事でOKを頂いて、居心地良好でした。蚊が非常に多かったのですが、今回から使い始めたメッシュテントのおかげで、快適に過ごすことができました。

 3日目。旅はいよいよ終盤。島根半島の東端の美保関灯台が見えました。この辺りから、急に船の数が多くなり、現代社会に近づいていることを実感させられます。10時頃、美保関に到着。当初は、境港まで行くつもりでしたが、向かい風が強くなってきましたし、上陸できる場所があるかどうか分からなかったので、ここで終了することにしました。昼食は料理屋を2軒はしご。冷たいビールが最高でした。
 町営バスを美保関14:10発で宇井まで行き、渡し舟で対岸へ。JR境港まで歩いて、米子まではバス。あとは、特急と新幹線を乗り継いで、岡山、大阪へ。家に帰り着いたのは20:30でした。島根は遠かったです。