旅の記録23 宮島から祝島へ100km旅(前半)

■日程■
2005/7/27-30
■距離■
@30.6km A32.0km
B32.8km C21.1km
■同行者■
なし
■交通■
[行き]
JR前空下車
[帰り]
祝島から定期船


 会社が1週間夏休みだったので、長旅に出ようと計画していたのですが、26日に台風通過で足止め。27日からは影響が少なくなりそうだったので、瀬戸内海の西部あたりを漕ぐことにしました。今回のテーマは、100km旅。計画より日数が短くなってしまいましたが、Javaでどこまで漕げるのか、距離にこだわったチャレンジです。

 夜行バスで広島駅に早朝到着し、JRで前空へ。近くのカヤックショップのパドルパークで水をもらい、すぐ前の海岸から出艇しました。ショップ前の海岸はコンクリートで高く護岸してあり、あまり良い出艇場所ではなかったのですが、どうにか組み立てて、干潮の浅瀬を引きずりながら、宮島へ向けて漕ぎ出しました。

 まずは、厳島神社で有名な宮島へ。潮が引いていたので、大鳥居のあたりは近づけず。浜にカヤックを着けて、神社の周囲を少し散策しました。早朝にもかかわらず、既にたくさんの参拝客が訪れていました。
 桟橋の下をくぐって、北周りで宮島を回り、いくつか小島を巡った後、西能美島へ渡りました。西能美島を南下するにつれて、徐々に海が綺麗になり、自然度が上がっていきます。時々大きな別荘や、ビーチホテルなどもあり、夏休みの海水浴客で賑わっていました。

 初日は、東能美島の南端でキャンプ。道路が通っていない岬で、浜は広くて幅もあり、理想的な野営地です。夕食は、途中で購入した、豚肉、しめじ、もやしで野菜炒め。鍋が小さく、火力も弱いので、煮物風になってしまいました。

 翌朝、倉橋島の近くで、櫓漕ぎの和船で漁をしているおじいさんに出会いました。実際に海で使われているのを見たのは初めてで、感激しました。糸巻きに巻きつけた仕掛けで、竿も使わずに、ひょいひょいと魚を釣り上げていきます。しかも、手元には缶チュウハイ。このスタイルには、すっかり魅了されました。櫓漕ぎというのは、奥が深くて面白そうです。そのうち、チャレンジしてみたいものです。

 左写真は、倉橋島から黒島へ向かう途中での風景です。左端のはっきりしているのが黒島。右端の大きな島が約7km先の桂島。桂島から左側には、約10km先に点々と小さな無人島が続きます。さらにその左側、15km先には今日の目的地の屋代島がかすかに見えます。こんな遠くまで、手漕ぎの小さな舟で行けてしまうのは、今更ながらすごいことだと思います。

 岩国と言えば、米軍基地。今回の旅でも、陸沿いでは基地の前を通らないといけないので、それを避けるために島伝いのコースを選びました。途中、見慣れない形の船と思ったら、なんと潜水艦です。櫓漕ぎの和舟から、潜水艦まで様々なフネと出会えるのが面白いところです。でも、衝突を避けるために、いつも360度見回していないといけないので気を遣います。

 桂島の新宮鼻は、広い砂浜が広がり、のんびりするには良い所です。何人かのキャンプ客が、海水浴や釣りを楽しんでいました。
 桂島から、島伝いに南下し、屋代島の東端の瀬戸ヶ鼻へ。瀬戸ヶ鼻の付近は、速い潮の流れと、外海からのうねりがぶつかり、複雑な波が立っています。海の顔は劇的に変化し、緊張しましたが、カヤックの面白さを実感する瞬間です。
 翌日から、少々天気が悪化しそうだったので、無人の浜は避けて、油宇という集落の端でキャンプ。30kmを超える距離を連続で漕いだのは初めてで、腕の筋肉はかなり疲労していましたが、どうにか持ちこたえてくれそうです。後半に続く……