旅の記録26 足摺岬を回る

■日程■
2005/09/18
■距離■
32.2km
■同行者■
ガイド(杉本氏)
■交通■
[行き]
車で送迎
[帰り]
車で送迎


 翌日は朝早く起き、カヤックは組んだまま車に乗せて、目的地の港まで移動しました。車の回収のために、自転車を置きます。足摺岬は、近くに鉄道はありませんし、バス等も不便なので、一人で回るのは難しそうです。ガイドさんのサポートが有難い。その後、出艇地まで移動し、小さな海水浴場に車を駐車して漕ぎ出しました。

 地図で見ると、千尋岬の南西側は、奇岩で有名な景勝地があり、遊覧船も航行しています。ぜひとも見ておこうと近づきましたが、小さな無数の穴があいた岩が続くだけで、カヤックから見るには迫力に欠けました。むしろ、遊覧船で渡って、歩いて見物する方が楽しめそうでした。

 そこから足摺半島までが遠かった。半島まで、陸に寄らずに一直線で進みましたが、距離は10km近くもあり、暑さと、単調さと、空腹と、疲れで、朦朧としてしまいました。杉本さんのカフナは速く、遥か先に行ってしまいます(写真左端にかろうじて写っています)。土佐清水あたりの、もっと近い場所から出艇するのがベターだと思いました。

 ようやく足摺に着いて、岬を回り始めると、穏やかだった海の表情は一転します。外洋の波に削られた荒々しい海岸。三方向から来る波と、岬の速い海流がぶつかり、ざわざわと沸き立つ海面。この雰囲気こそ、岬回りの醍醐味です。特に、足摺岬は、先端部が幅広くなっているので、波が立っている場所があちこちにあり、何倍も楽しめました。
 杉本さんは、うねりが渦巻く細い水路をわざと通り抜け、大波を被りながら、曲芸的なカヤック捌きを見せてくれました。さすが!
 波の荒い海岸には、ほぼ必ず深い洞門があります。下の洞門も数十メートルぐらいの奥行きがありました。日本海側と違って、固い岩盤のこの辺りでは、遥かに長い年月をかけて穴が掘られていくのでしょう。それにしても、波の作用によって穴が開くのはなぜ?

 ついに、足摺岬の灯台です。この日は、波は約1.5mと、太平洋側としては、最も穏やかな部類の日でしたが、この辺りは、かなり波が高くて、暗礁も多く、スリルがある瞬間でした。Javaでここまで来た人は初めてではないだろうかと、ちょっと自己満足に浸っていました。
 しかし、それからがまた長い。15km近く、単調な海岸線を、延々と漕ぎ続けなければなりませんでした。昨日に続いて、日の入り直前で、なんとかパドリング終了。漕げそうだとなると、ついぎりぎりまで漕いでしまうのは、杉本さんも同じのようです。

 この日の夕食は、久しぶりに店に入ろうということになり、カヤックを漕いだそのままの格好で自転車に乗り、土佐清水の定食屋で夕食をとりました。
 その後、四万十川下流に車で移動してキャンプ。中村市が、市町村合併で四万十市という名前になったと知ったときは、ちょっとショックでした。