■日程■ 2008/5/3-6 |
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■距離■ @6.8km A22.5km B21.4km C25.9km |
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■同行者■ なし |
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■交通■ [行き] 岩手船越駅下車 [帰り] 吉浜駅乗車 |
去年は田老から船越まで漕いだ三陸。今回は、船越から南へ繋いでいくことにしました。夜行バスを降りた後、釜石でゆっくり朝食を食べていたら、電車待ち2時間のタイミングになってしまい、漕ぎ出しは午後1時半過ぎ。
漕ぎ始めると、すぐに霧が出始め、視界は100メートルぐらいしかなくなりました。しばらくは、単調な湾内なので岸沿いを進みますが、ややうねりも入ってきているので、岸に近付き過ぎるのも危険。適度な距離を保ちつつ、慎重に漕ぎ進めます。
浪板海岸あたりまで漕いだとき、ふと沖を見ると、突然大きな波がせまってくるではありませんか! カヤックの向きを変える余裕もなく、真横からブレークしつつある大波を食らいました。連続して3波。おそらく、大型船の引き波でしょう。霧が濃いために、船が通ったのが全然分かりませんでした。幸いどうにか沈せずに持ちこたえましたが、ラダーが動かない。後ろを見ると、またこれです(右写真)。この頃、ラダートラブルが多い…… 今回は、少し漕いでいたら自然に直ってくれました。この霧では、これ以上漕ぐ気にはなれなかったので、吉里吉里の海岸で3時ぐらいに上がってキャンプ。
無風といえども、うねりのある中での岬回りは厳しい。大きな三角波に囲まれ、カヤックはあらゆる方向に揺さぶられます。常にバランスを取ることに集中。左下写真は、わずかに波が治まったタイミングで撮った千畳敷。陸から見れば景勝地のようですが、海からでは単なる岩の海岸でした。
御箱崎を過ぎると、遠くに三貫島が見えます(右下写真)。断崖に囲まれたこの海岸。ぜひ近くで見たいものですが、この時化と霧の中で渡るのは無理です。残念。
うねりがぶつかる断崖を漕ぎ続け、最初に現れる集落が仮宿です。先日お会いしたカヤッカー某Mさんのサイトで紹介されていた集落だったので、上陸してみることにしました。
翌朝目覚めると、またもや濃霧。少し漁港で時間つぶししていると、漁師さんから、獲れたばかりの貝(イガイ)をもらいました。晩御飯のおかずゲットです。話に聞いた通りの、親切な漁村でした。
釜石湾には、大きな防波堤があるので、湾内は非常に静かです。久しぶりにゆったりと漕ぎ、リラックスできました。景観も美しいので、荒れたときは釜石湾内だけでも楽しめそうです。
釜石湾の南側を散策し、ベストなキャンプ地を見つけて焚き火キャンプ。今朝もらった貝は、焼いてしょうゆを垂らして食べました。
翌朝は、初めて朝から晴れ。ようやくです! やや風が強いという予報に、少し不安を感じつつ漕ぎ出し。やはり西風が強いですが、風裏なので波もなく、途中までは快調に進みました。岬の岩場でも、すぐ近くまで寄って、洞門めぐりなど楽しめます。
しかし、その後が大変。大根崎を過ぎてからは、強風との真っ向勝負。8割程度の力では、時に押し戻されるほどの突風が吹くので、ほとんど全力で漕ぎ続ける必要がありました。少しでも距離をかせごうと思い、唐丹ではなく、吉浜を目指してしまったのが間違いでしたね。最初は、最短の直線コースで立ち向かっていましたが、岸ベタ5mぐらいの方が風が弱く、少し楽に進めることが判明。またひとつ賢くなりました。それでも結局、約10kmの距離を漕ぐのに、4時間ぐらいかかってしまいました。修行のような最終ラウンドを乗り切って、吉浜にゴールイン。これほどの達成感を味わうのは、久しぶりでした。