ソーラーカルチャー株式会社を設立してから、約3年半が経ちました。今までに、30基近く、合計1MW以上のソーラーシェアリング設置に携わってきました。この機会に、会社の実態について、少しお伝えしたいと思います。
ソーラーカルチャーは、株式会社の形式を取っていますが、社員は社長一人だけの実質個人事業です。会社の住所は、オフィス代行サービスを利用しており、実際のオフィススペースはありません。私の発電所のビニールハウスが、応接室です。建設業はもちろん、電気工事士の資格すら持っていませんので、実際に工事を請け負うことはできません。施工は、業務提携している施工業者さんに依頼し、私はコンサルタントとして、技術的なサポートを行います。広告宣伝も、まだ一度もしたことがありません(新聞や雑誌へは多数記事を書いて頂いており、感謝しています)。
ないないづくしの運営ですが、このような形態にしている理由は、コストとリスクを最小にするためです。会社の維持費が非常に少ないので、最小限の費用で仕事をお引き受けできます。ソーラー業界は、市場変化が激しいので、安易に規模拡大すると、破綻するリスクが高くなります。今のような形態であれば、少々仕事に波があっても、長く事業を続けることができます。
お客様にとっては、将来に渡ってサポートしてくれるのかどうか、不安もあろうかと思います。最大のリスクは私の体でしょう。これについては、対策は取ってあります。工事をするときには、施工業者さんに、ソラカルシステムのノウハウをできるだけお伝えするようにしています。何度か施工を経験すれば、修繕は難しくありませんし、自力で新規の設置もできるでしょう。また、ソラカルシステムの設計は、ほとんど汎用部品なので、少し器用な方であれば、施主様ご自身で維持管理は可能だと思われます。もし、可動部が動かなくなっても、固定式のシステムとして、発電設備は十分機能します。
ここまで運営を最小化すると、会社の存在意義がないのではと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。農地や農業に合わせた設計は、様々なノウハウがあります。今まで多くの試行錯誤やトラブルを経験しておりますので、事業者さんや施工業者さんには、最小限のリスクで、完成度の高い技術をご提供できます。多くの施工業者さんとお付きいする中で得られた知識や、ネットワークも貴重なものです。「ソラカルシステム」も、少しずつ改善して、より安く、シンプルで、実用的な方向に向かっています。少なくとも、頂く報酬以上のメリットは享受して頂けると思っております。
今後も、おそらくこの方針は変えず、細々と末永く会社を運営していきたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いします。
↓ソーラーカルチャー株式会社の応接室